
「夜中に息が止まっている」と言われて不安なあなたへ
「いびきが急に止まって、10秒以上息をしていない」。ご家族からそう指摘され、日中の強い眠気も気がかりになっていませんか。大きな手術や長期入院が必要では、と受診をためらう方は少なくありません。実は睡眠時無呼吸症候群の多くは、瑞穂区の身近なクリニックで、自宅での簡易検査から内科的な対応まで受けられます。この記事では、何科を受診すべきか、検査や費用、通院頻度を、呼吸器内科の視点で整理してお伝えします。
この記事の要点まとめ
- 睡眠時無呼吸症候群は入院不要で、まず呼吸器内科など身近なクリニックへの相談が選択肢になります。
- 自宅での簡易検査は保険適用で3割負担3,000円前後、CPAP療法は月々5,000円前後が目安です。
- 横向き寝や鼻腔拡張テープなど家庭での工夫と合わせ、早めの検査相談がすすめられます。
- 寝ている間に呼吸が止まる原因と放置するリスク
- 無呼吸を指摘されたら「何科」に行くべき?受診先の選び方
- 入院なしで仕事に影響しない!自宅でできる「簡易検査」の流れと費用
- 切らない内科的治療「CPAP(シーパップ)」の費用と通院スケジュール
- 受診するまでに今日から実践できる家庭での応急セルフケア
寝ている間に呼吸が止まる原因と放置するリスク
ご家族から無呼吸を指摘されると、大きな病気ではと心配になるものです。まずは、なぜ眠っている間に呼吸が止まるのか、その仕組みと、そのままにした場合に高まりうるリスクを整理しておきましょう。
いびきの途中でなぜ息が止まるのか?睡眠時無呼吸症候群(SAS)の仕組み
眠っている間は全身の筋肉がゆるみ、のどの奥(気道)も狭くなりがちです。狭い気道を空気が通るとき、粘膜が振動して起こるのがいびき。さらに気道が塞がると空気の通り道が一時的になくなり、呼吸が止まります。これが閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA)と呼ばれる状態です。10秒以上の無呼吸が何度も繰り返されると、体は低酸素にさらされやすくなります。ご家族が「急にいびきが止まって静かになる」と感じるのは、まさにこのタイミングにあたります。
強い眠気だけではない!放置すると高まる生活習慣病や脳・心疾患のリスク
低酸素状態が繰り返されると、心臓や血管に負担がかかりやすくなると考えられています。研究では、高血圧症や糖尿病といった生活習慣病、さらに心筋梗塞や脳卒中などのリスクとの関連が指摘されています。加えて、深い睡眠がとれないことで日中に強い眠気が生じ、運転中や仕事中の集中力の低下につながる点も気がかりです。日中の眠気は単なる寝不足ではなく、体からのサインである可能性があります。気になる症状があれば、早めに医療機関へ相談してみましょう。
【誤解を解消】太っていなくても「喉の形」や「顎の小ささ」で無呼吸になることも
「太っている人の病気」というイメージを持たれがちですが、実際にはそうとも限りません。日本人を含むアジア人は、もともと顎が小さめで気道が狭くなりやすい骨格的な特徴があるといわれます。そのため標準体型ややせ型の方、女性やお子さまでも睡眠時無呼吸症候群がみられることがあります。扁桃が大きい、鼻がつまりやすいといった要因が重なる場合もあるでしょう。「体型が原因ではないから大丈夫」と自己判断せず、症状が気になるなら検査を検討してみてください。
無呼吸を指摘されたら「何科」に行くべき?受診先の選び方

いざ受診しようと思っても、「何科に行けばいいのか分からない」と迷う方は多いものです。ここでは受診先の候補と、忙しい方でも通いやすいクリニックの選び方をお伝えします。
呼吸器内科や睡眠外来など、専門知識を持つ診療科を選ぶメリット
睡眠時無呼吸症候群に対応する診療科には、呼吸器内科、睡眠外来、耳鼻いんこう科などがあります。鼻やのどの構造に明らかな問題がある場合は耳鼻いんこう科が適することもありますが、検査から内科的な対応まで一貫して行いやすいのは呼吸器内科や睡眠外来です。呼吸器を専門とする医師なら、いびきや無呼吸だけでなく、喘息やCOPDといった他の呼吸器疾患との関連まで含めて総合的に確認できます。どこへ行くか迷ったら、まずはこれらの診療科を目安にするとよいでしょう。
大病院と地元のクリニックの違い:仕事と両立しやすい通院環境とは
大きな総合病院では、紹介状が必要だったり、予約から受診まで日数がかかったり、待ち時間が長くなりやすい傾向があります。何日も仕事を休むのは難しい、という方には負担に感じられるかもしれません。一方、地域のクリニックは予約が取りやすく、仕事帰りの時間帯にも通いやすいのが特徴です。多くの場合、自宅での簡易検査やCPAP療法といった内科的な対応はクリニックで完結できます。手術が必要と判断された際に、はじめて連携先の医療機関を紹介する流れが一般的です。
【状況別判断】まずは「呼吸器内科を標榜する身近な内科クリニック」を検討したいケース
40〜50代で健康診断の数値が気になり始めた方には、呼吸器内科を標榜し、内科診療も行うかかりつけクリニックが一つの選択肢になります。高血圧症や糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病と睡眠時無呼吸症候群は関連が指摘されており、同じ医師にまとめて相談できれば通院の負担も軽くなります。当院は日本呼吸器学会認定 呼吸器専門医である院長が診療にあたり、瑞穂区・熱田区・南区からアクセスしやすい立地です。まずは身近な呼吸器内科で検査から始める、というステップが現実的な選択肢になります。
入院なしで仕事に影響しない!自宅でできる「簡易検査」の流れと費用

「検査のために入院が必要では」と不安に思う方も多いですが、初期のスクリーニングは自宅で行えます。ここでは簡易検査の具体的な流れと、気になる費用の目安を紹介します。
普段通り寝るだけで測定可能!自宅での「簡易アプニアモニター検査」の仕組み
自宅で行う簡易検査は、簡易アプニアモニター検査(簡易PSG)と呼ばれます。クリニックで小型の測定機器を受け取り、就寝前に自分でセンサーを取り付けるだけ。指先に血液中の酸素濃度を測るクリップ、鼻の下に空気の流れを感知するセンサーを装着し、あとは普段通りに眠ります。翌朝、機器を外して返却すると、睡眠中の呼吸の状態や酸素の低下具合が数値として記録されます。入院や仕事を休む必要がなく、いつもの寝室で測定できる点が大きな利点です。
検査にかかる費用と健康保険適用の負担額目安
睡眠時無呼吸症候群の検査には健康保険が適用されます。自宅で行う簡易検査の場合、3割負担でおおよそ3,000円前後が目安です。簡易検査で無呼吸の程度が確認され、より詳しい評価が必要と判断された場合には、精密検査(終夜睡眠ポリグラフ検査)へ進むこともあります。費用は検査内容や医療機関によって異なるため、受診時にあらかじめ確認しておくと安心でしょう。数千円程度から始められるので、家計への負担を心配しすぎる必要はありません。
スマートウォッチやスマートフォンの睡眠アプリは検査の代わりになる?
最近はスマートウォッチやスマートフォンのアプリで、睡眠スコアやいびきを記録できるようになりました。自分の睡眠傾向を知るきっかけとしては役立ちますが、これらはあくまで参考データであり、医療機器による正式な検査や診断の代わりにはなりません。数値が良好にみえても無呼吸が隠れていることもあります。アプリで気になる結果が出た場合は、その記録を持って医療機関を受診し、正式な検査で確認することをおすすめします。
切らない内科的治療「CPAP(シーパップ)」の費用と通院スケジュール
治療というと手術を思い浮かべる方もいますが、閉塞性睡眠時無呼吸症候群の代表的な治療は手術を伴わない内科的な方法です。ここではCPAP療法の仕組みと、毎月の費用や通院の流れをお伝えします。
CPAP(持続陽圧呼吸療法)の仕組みと期待される役割
CPAP(持続陽圧呼吸療法)は、睡眠中に鼻へ装着したマスクから一定の圧力で空気を送り込み、気道が塞がるのを防ぐことを目的とした治療法です。手術ではなく機器で気道を確保するアプローチのため、痛みや入院を伴いません。使用を続ける中で、いびきや夜間の目覚めが和らいだ、日中の眠気が軽くなったと感じられる方もいます。ただし感じ方には個人差があり、実感までの期間は人によって異なります。装着に慣れるまで数週間ほどかかることもあるため、医師と相談しながら調整していきましょう。
毎月の家計負担はどのくらい?保険適用時のCPAPレンタル費用
住宅ローンや教育費を抱える世代にとって、毎月の負担は気になるところでしょう。CPAPは保険適用で機器をレンタルする形が一般的で、3割負担の場合、月々の診療費とレンタル費を合わせておおよそ5,000円前後が目安になります。これには月1回の診察も含まれます。購入ではなくレンタルのため、まとまった初期費用は基本的にかかりません。金額は診療内容によって前後することがあるので、実際の負担額は受診時に確認しておくと見通しが立てやすくなります。
忙しい中間管理職でも続けやすい通院頻度と診療の流れ
CPAP療法を保険適用で続けるには、原則として月1回の通院が必要です。診察では、機器に記録された使用状況や無呼吸の状態を確認し、圧力の設定やマスクの調整を行います。1回あたりの診察は短時間で済むことが多く、仕事帰りや休憩時間を活用して通う方も少なくありません。当院は瑞穂区にあり、熱田区・南区からもアクセスしやすい立地です。予約なしで受診いただける診療枠もあり、忙しい方でも生活のリズムに合わせて通院を続けやすい環境を整えています。
受診するまでに今日から実践できる家庭での応急セルフケア
検査や治療を始めるまでの間、家庭でできる工夫もあります。根本的な対応には医療機関での確認が必要ですが、まずは今日から試せるセルフケアを紹介します。
重力による気道の閉塞を防ぐ「横向き寝」のコツといびき対策枕の選び方
仰向けで眠ると、重力で舌の付け根がのどの奥に落ち込み、気道が狭くなりやすくなります。横向きで眠ることで、気道が確保されやすくなるといわれています。とはいえ寝ている間に自然と仰向けへ戻ってしまうため、背中にクッションや抱き枕を当てて姿勢を保つ工夫が役立ちます。枕は高すぎても低すぎても首の角度に影響するので、無理なく横向きを維持できる高さのものを選ぶとよいでしょう。あくまで補助的な対策として取り入れてみてください。
パートナーの睡眠不足を防ぐために:寝室を分けることへの考え方と対策
無呼吸を指摘してくれるご家族は、いびきや呼吸の乱れで眠りを妨げられ、心身が疲れていることも少なくありません。対応が軌道に乗るまでの過渡期には、一時的に寝室を分けることも選択肢の一つです。距離を置くこと自体が目的ではなく、お互いの睡眠を守るための前向きな工夫と捉えると気持ちが楽になります。「病院に行こうと思っている」と伝えるだけでも、指摘してくれた方の不安はやわらぐはずです。家族で協力しながら受診への一歩を踏み出しましょう。
市販の鼻腔拡張テープやいびき防止グッズを使用する際の注意点
ドラッグストアで手に入る鼻腔拡張テープやいびき防止グッズは、鼻の通りを助けることでいびきの音が軽くなる場合があります。ただし、これらは一時的な対処であり、気道の閉塞そのものを解消するものではありません。グッズで音が静かになっても、無呼吸が続いている可能性がある点に注意が必要です。セルフケアで様子を見ているうちに時間が経ってしまわないよう、ご家族から無呼吸を指摘された場合は、あわせて医療機関での検査を検討することをおすすめします。
よくある質問
Q. 寝ている時に呼吸が止まる原因は何ですか?
A. 多くみられるのは、眠っている間にのどの奥(気道)が狭くなったり塞がったりする閉塞性睡眠時無呼吸症候群です。顎の骨格や扁桃の大きさ、鼻づまり、体重の増加などが要因として重なる場合があります。原因を正確に確認するには、医療機関での検査が役立ちます。
Q. 睡眠時無呼吸症候群はすぐに命にかかわる病気ですか?
A. 眠っている間に呼吸が止まってもすぐに命を落とすわけではなく、体は低酸素を感知して呼吸を再開します。ただし低酸素を繰り返す状態が長く続くと、心臓や血管への負担が増える可能性が指摘されています。過度に不安になる必要はありませんが、早めの相談が大切です。
Q. 太っていなくても睡眠時無呼吸症候群になりますか?
A. なる可能性があります。日本人は骨格的に気道が狭くなりやすい傾向があるといわれ、標準体型ややせ型の方、女性やお子さまにもみられることがあります。体型だけで判断せず、症状が気になる場合は検査を検討しましょう。
Q. 検査や治療のために入院や手術が必要ですか?
A. 多くの場合、自宅での簡易検査から始められ、入院は必要ありません。治療も手術を伴わないCPAP療法などの内科的な方法が中心です。なお当院では大掛かりな外科手術は行っておらず、必要と判断した場合は連携先の医療機関をご案内します。
Q. スマートウォッチの睡眠データで診断できますか?
A. スマートウォッチやアプリのデータは自分の睡眠傾向を知る参考にはなりますが、正式な診断の代わりにはなりません。気になる結果が出た場合は、その記録を持って医療機関で正式な検査を受けることをおすすめします。
産業医科大学医学部 卒業
産業医科大学 第二外科
1996年
九州厚生年金病院
(現:JCHO九州病院) 外科
1997年
北九州市立医療センター 呼吸器外科
1998年
産業医科大学 大学院
博士課程医学博士 取得
2002年
産業医科大学 第二外科 助教
2004年
産業医科大学 第二外科 講師
2007年
中部ろうさい病院 呼吸器外科部長
2016年
中部ろうさい病院
呼吸器病センター長(兼)
2019年
名古屋市瑞穂区にて菅谷クリニック開院
日本外科学会認定登録医
日本呼吸器学会認定 呼吸器専門医
肺がんCT検診認定医
身体障害者福祉法第15条指定医
臨床研修指導医
緩和ケア研修修了
日本呼吸器外科学会評議員
<所属学会>
日本外科学会
日本呼吸器外科学会
日本胸部外科学会
日本呼吸器学会
日本呼吸器内視鏡学会
日本肺癌学会
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